身体そのものを「楽器」にし、音楽を伝える声楽。
言葉をともなった自分だけの音が、聴く人の心を揺さぶる。
声楽コースでは、学生全員に毎週60分の個人レッスンを行っています。一人の先生が4年間を通して指導することを基本としていますので、学生一人ひとりの個性に合わせた課題の設定が可能になり、学習の進度をより確実なものにしています。教える側が生徒それぞれの成長のリズムを把握できることは、音楽を学ぶ環境として理想的です。
演奏における最も基本的な技術としてのアンサンブルの理念を踏まえたうえで、各種声楽作品を通し、それぞれの様式に則したアンサンブルの技法の習得を目指します。前期は「コールユーブンゲン第二巻」をテキストとしながら、2声のポリフォニー唱法の基本を学ぶとともに、ルネサンス期の作曲家の歌詞付きの2~3声の作品を取り上げ、その解釈法を考えます。後期にはホモフォニー唱法の基本を学ぶとともに、バロックから現代に至る様々なアンサンブル曲を取り上げてアンサンブル唱法を学びます。
合唱の基本技術を踏まえたうえで、古今東西の合唱曲を取り上げ、その表現方法を様々な角度から掘り下げていきます。前期は邦人合唱曲を取り上げ、日本人の感性をいかに日本語という媒体を通して表現するかに焦点をあてていきます。後期は主として外国作品を取り上げ、各時代の様式や各国の言語を理解しながら合唱作品の表現法に取り組みます。2009年度は、ラッススのマドリカーレ、パーセルのオペラ≪ディトーとイーニアス≫を取り上げます。
歌唱の基礎となる呼吸を意識しながら、舞台での自然な発語と基本動作を習得し、オペラ歌唱への実践へと発展させます。実際にオペラの一場面を試演しながら学んでいきます。2009年度は、W.A.モーツァルト『フィガロの結婚』『コシ・ファン・トゥッテ』『ドン・ジョヴァンニ』『魔笛』を取り上げます。
各学年前期と後期の終わりに期末試験が行われます。また、学内演奏会や単位認定演奏会等コンサート形式による演奏を行います。これは、聴衆の前で演奏を積む狙いも兼ねて、一般の人にも公開されています。さらに、4年間の学びの総決算という意味で卒業演奏を行います。学生本人の希望と個性に合わせて演奏曲目が決定されます。