広報誌「上野」Vol.0
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旧石橋メモリアルホールは、1974年に上野学園の講堂として誕生しました。このホールは、日本を代表する音響設計家の永田穂氏が、株式会社永田穂建築音響設計事務所を設立した同年に、氏が最初に手がけた東京のコンサートホールです。小ホールのエオリアンホールとともに、数々の国内外のアーティストが演奏し、国際的にも高く評価されました。その後、創立100周年記念事業の一環として、「旧ホールの響きを再現すること」を条件に、再度音響設計を永田氏に依頼し、2010年に新石橋メモリアルホールとして生まれ変わり、現在に至っております。この新ホール再生から8年余り、ホールは年間を通じて、「学園の講堂」として日常の授業はもちろんのこと、各種式典・演奏会などの行事、そして「音楽ホール」として、外部貸出公演、講演会やシンポジウムなど様々な形で使用され、多彩な人と音が行き交いました。今回は平成28年度から29年度に、ホールで行われた催し物の一部をご紹介します。毎年恒例で秋または冬に実施されている大学のオーケストラ定期演奏会、協奏曲演奏会、合唱定期演奏会、ウィンド・アンサンブル、ランチタイム・コンサートなど、「私もあの舞台に…」という卒業生はたくさんいらっしゃるはず! そう、毎年度末の実技試験の舞台もこのホールです。今年も猛練習を重ねた学生たちが壇上に立ち、日ごろの成果を披露しました。国際色豊かな、世界で活躍する一流の演奏家を講師にお招きし、公開レッスンやプライベートレッスン、セミナーなどが行われています。2017年に指導者としてお迎えしたのは、次の方々です。チェコフィル首席打楽器奏者クロウティル氏、ジュネーブ音楽院バレ教授。また平成29年度より新たに開始した公開セミナーシリーズでは、イギリス人ピアニストのマギル氏、ドイツのロストック音楽演劇大学教授キルシュネライト氏。コンサートとしては、2017年11月には本学の卒業生であり、現在ベルギーを拠点に活躍するヴィオラ・ダ・ガンバ奏者の上村かおり氏他、寺神戸亮氏、前田り石橋メモリアルホール学生の研鑽の場として…国際色豊かな…バレ氏による特別公開講座(2017年7月)ジュネーブ音楽院室内楽教授ジャン=ジャック・バレ氏による室内楽のレッスン実施。一流の講師による公開セミナー(第2回)キルシュネライト氏による中高生レッスン(2018年2月)ロストック音楽演劇大学教授マティアス・キルシュネライト氏による公開レッスンの他、非公開で、中高生、外部高校生、大学音楽専攻科生のレッスンを実施。音楽文化研究センター:マイケル・スペンサー客員教授によるファシリテーター養成講座(2017年7月、8月)2009年に始まったファシリテーター養成講座には、ホールや劇場に勤める方々、芸術活動におけるファシリテーターに興味を持つ学生などが全国から参加。オーケストラ定期演奏会(2017年11月)平成29年度より指揮者に清水醍輝氏を迎え、モーツァルトやラフマニノフ、ビゼー、コダーイなど、多彩なプログラムに学生たちが全力で挑みました。〔写真:関根あすか(ソプラノ独唱)〕国際色豊かな…      8学生の研鑽の場として…ホールの人、音…

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