ピアノ専門

奏法の基本から豊かな音楽表現の獲得まで
きめ細やかなレッスンで学ぶ、奥深きピアノ

教員メッセージ

演奏には演奏者の人柄が自ずと表れます常に表現者としての自覚を

本学では、ピアノを学ぶための充実した環境を整えています。作曲家の思い描いた音楽を楽譜から読みとる力を身につけ、色彩感のある音色を求め、一人ひとりの能力にあった、ソリストとしての演奏技術の指導を受けることができます。また、連弾、二台ピアノ、器楽・声楽の伴奏など、豊富なアンサンブルの体験により、自分の「音」を聴き、他者の演奏との調和を踏まえた演奏技術も身につけます。同時に演奏にまつわる教養やマナーも学んでいきます。

ピアノはオーケストラに匹敵する程、 表現力豊かな楽器です。演奏者は、繊細な自然の営みに感応することなどで感性を磨き、それを演奏表現に生かして欲しいと思っています。演奏には演奏者の人柄も自ずと表れます。だからこそ、常に表現者であるという自覚を持つようにと学生たちには伝えています。

ピアノ主任 倉地恵子 講師

教育の特色

基礎から応用まであらゆる角度からピアノを学ぶ

ソルフェージュや楽曲分析、和声法などの基礎力はもちろん、教育現場などさまざまな場面で役立つ伴奏者の技術を学ぶ「ピアノ伴奏法」、ピアノ演奏者・教育者として欠かせない曲を学ぶ「ピアノ特殊講義」、連弾や二台ピアノなどでアンサンブル能力を養う「ピアノアンサンブル」など、さまざまな角度からピアノを探究します。演奏者としてのみならず、将来、ピアノ教育者・指導者になった時にも有用な、実践的な学びを得られます。

個人の進度に合わせたレッスンで演奏の質を確実に高める

年間24回(週50分)の個人レッスンと年間6回(1回90分)のグループレッスンにて、個人のレベルや進度に応じた親身な指導を行います。1年次のテーマは、ピアノ奏法の基本である姿勢・打鍵・運指・脱力を確認し、基礎テクニックと拍節感を確立させること。主に、古典派のソナタで読譜力・解釈力・構成力を、ロマン派・近現代の作品で呼吸法・表現力・音の色彩感を養います。卒業年度の2年次には、さまざまな作曲家特有の語法を学び、より高度なテクニック、より深くより豊かな音楽表現の習得を目指します。

合唱・声楽からのアプローチでピアニストに欠かせないハーモニー感覚を養う

ハーモニーを学ぶことは、豊かな音楽性を身につける第一歩。ピアノ専門では、連弾や二台ピアノ等でアンサンブル力を高める一方で、合唱と声楽を通じて、ピアノだけでは学べないハーモニー感覚を養います。1年次必修の「合唱」の授業は短大全専門の合同授業で合唱の基本技術を習得。選択必修の「副科声楽」では、個人レッスンで歌唱の基本を学びます。表現力の向上はもちろん、音楽の指導者となる際にも、歌うことは大切な基本となります。

専門必修科目

  • 初年次プログラム
  • 専門実技Ⅰ・Ⅱ
  • 作編曲法
  • 音楽史
  • 和声法Ⅰ・Ⅱ
  • 楽曲分析Ⅰ
  • ソルフェージュ
  • 合唱Ⅰ

選択必修科目

  • 副科声楽
  • 鍵盤和声Ⅰ
  • ピアノ伴奏法
  • ピアノ特殊講義
  • ピアノアンサンブルⅠ・Ⅱ

授業ピックアップ

ピアノアンサンブル

1年次生を対象にした「ピアノアンサンブルⅠ」では、1台のピアノを2人で演奏する連弾を通して、アンサンブルの基本である互いの音・リズム・ハーモニー・フレーズを感じる能力を養います。また、2年次生対象の「ピアノアンサンブルⅡ」では、連弾とは異なる「2台ピアノ」の作品を演奏。自分自身の音楽表現を互いにぶつけ合いながら一体感を得ることで、ソロとも連弾とも違う音楽的な喜びを体感します。

ピアノ特殊講義

ピアノの名曲をいかに演奏するか、指導するかを学びます。授業では「トルコ行進曲」「月光」など、よく知られている名曲15曲を選び、その曲の成り立ちや背景を学びます。そして作曲家の意図を踏まえながら、楽譜の記号の解釈の仕方、和声の感じ方、フレージング、指使い、体の使い方など具体的な演奏法を探っていきます。また名演奏を聞き比べ、素晴らしい演奏とは何か、演奏家の個性についても考えていきます。

ピアノ伴奏法

演奏において、ピアノ伴奏の担う役割は多岐にわたります。授業では歌曲、合唱曲などの声楽作品の伴奏、器楽の伴奏、オーケストラパートをピアノで弾く場合の伴奏を取り上げます。とりわけ声楽作品には重きを置き、日本歌曲、イタリア歌曲、シューベルトの《冬の旅》などを用いながら、詩の内容がどのように密接に音楽と結びついているかを細かく分析し、歌い手の呼吸や表現に呼応できる共演法を学んでいきます。

ピアノ伴奏法演習

伴奏の重要性を理解し、ピアノ伴奏への興味を育む授業です。声楽の伴奏では呼吸法を、器楽の伴奏ではフレーズ感を伴奏に生かす力を身につけます。実践的な授業を通して、詩・言葉によって表された情景や、詩・言葉から引き出された情感をいかに的確にピアノ伴奏で表現するかを探究。学内演奏会、定期演奏会、卒業演奏試験に向け、より高度な伴奏法を学びます。

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